ABOUT
Kanako Ishikawa
hitomomo管理人
株式会社grigry CEO
ひとりの“もしも”も、みんなの“いつも”
性暴力被害に遭うことは、一人の人にとっては人生で一回、もしくは数回の出来事かもしれません。しかし、日本そして世界に目を向けてみれば、毎日多くの女性が悲惨な事件に遭遇しています。
ある意味、女性は常に身の危険に晒されていますが、一方で護身グッズや防犯グッズを活用するなどして、もしもの時に備えている大人の女性は非常に少ないのが実情です。
hitomomoは、女性や子供、物理的な力では弱い立場にある人たちが、いざという時に自分の身を守る効果的な手段(選択肢)を一つでも増やすことを目的とした性暴力の情報共有サイトです。
hitomomoを始めた理由
私は、人々を「ネガティブストレス(負のストレス)」から解放し、より自由に、自分らしく人生を楽しめる世界の実現を目指して、2019年7月に株式会社grigryを立ち上げました。
具体的には「ネガティブストレス」に焦点を当てて、「ネガティブストレスを抱えないように未然に防ぐこと」と「ストレスケアをすることで心身の健康を取り戻すこと」。この二つのアプローチによってネガティブストレスから解放し、人々の幸福感を高めたいと思っています。
「ネガティブストレス」の原因としては、様々なものがあると思いますが、女性の場合、深刻なネガティブストレスとなりうるものとして、最たるものの一つが「性暴力被害」だと考えています。
私ごとになりますが、学生時代に痴漢や暴漢に襲われた事があり、本当に怖い思いをしました。何よりも悔しかったのは、襲われた時に「何も抵抗できない」自分がいたということです。これは恐怖感だったり、対処の仕方を知らなかったり、様々な理由によります。
このような辛い経験をしているのは私だけではありません。
嫌な体験を殆ど人に話すことなく、自分の中に封印している女性が想像以上に多くいます。
治安が良いと言われている日本であっても、2019年の国内における性犯罪(強制性交等・強制わいせつ)の認知件数は6,305件あります。性犯罪被害は暗数の大きな犯罪であり、警察への通報率(性的事件の被害申告率)は14.3%程度だと推測されています。これが事実とすれば、実際には、1年間で44,000人を超える女性が性犯罪被害に遭っているという計算になります。これは1日あたり約120人もの女性が、深いトラウマを抱えることになる悲惨な事件に遭遇していることを意味するのです。
現代の日本の女性は、いざという時に自分の身を守る効果的な手段を殆ど持っていない
では、性犯罪・性暴力被害に遭った時、彼女たちは一体どのような対応を取っているのでしょうか。ここに興味深いデータがあります。
セコム株式会社が2020年1月に発表した「女性の『安全・安心』に関する意識調査」によりますと、5割以上の女性が、自身が巻き込まれる恐れのある犯罪被害に関して不安を感じており、3割以上が実際に犯罪被害を経験しているという結果が出ています。そして驚くべきことに、犯罪被害に遭った時の対応に関しては、半数の人が「何もできなかった」と答えているのです。さらに「護身グッズや防犯グッズを活用した」と回答した人はゼロ、つまり誰もいませんでした。
「知る」ことで身を守る選択肢を増やしたい
一人の「もしも」も、みんなの「いつも」
恐ろしく、辛く、悲しい経験。不幸にして遭遇してしまったら、過去を変えることはできません。しかし、その体験を共有し対策を考えることで、将来誰かが同じような状況に陥ったとき、最悪の結果を回避することができるようになるかもしれません。そう、未来を変えられる可能性はあるのです。
過去のあなたの涙が、未来の誰かの笑顔を守る
あらかじめ注意していたら防げること、知っていたら備えられることがきっとあります。
「知る」ことで身を守る選択肢を増やす。
これが、このサイト『hitomomo』の意義です。