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  • 執筆者の写真延川美沙

リボン運動

みなさまリボン運動をご存知でしょうか。

日本でリボン運動が広まるきっかけとなったのはピンクリボンです。

ピンクリボンはご存知の方も多くいらっしゃると思いますが、乳ガンの早期発見・早期診断・早期治療の大切さを伝える運動です。


このリボン運動は、「アウェアネス・リボン」と言って、ヨーロッパで始まり現在では世界中で取り組まれています。もともとヨーロッパでは病気や事故で若くして亡くなった人たちへの哀悼を表す意味でレッドリボンを付ける古い風習があったそうです。それが、1980年代の終わり頃からNYでエイズに倒れるアーティストたちが増え、そのことを悼んだ志を同じくするアーティストたちが、仲間たちへの追悼の気持ちとエイズに苦しむ人々への理解と支援の意志を示すために赤いリボンを付けるようになったことが運動のきっかけです。


日本でもアウェアネス・リボンの認知は年々広がりを見せ、活動団体も増えています。それぞれどのような色でどのような意味があるのか、主に日本で活動が盛んなカラーリボンをまとめました。


カラー

意味・目的

主な活動団体など

ホワイトリボン


1999年にアメリカで誕生した、女性の健康と権利の大切さを伝える国際的なシンボルです。

ブルーリボン

拉致された日本人の生存と救出を願うアウェアネス・リボンです。 大腸がんの啓発や受動喫煙防止運動、インターネット上における言論の自由保護のシンボルにも用いられます。

レッドリボン


UNAIDS(国連合同エイズ計画)のシンボルマークにも採用され ている、エイズへの理解と支援を象徴するアウェアネス・リボンです。

ピンクリボン


乳がんの正しい知識の啓発、乳がん検診の早期受診の推進などの、世界規模のキャンペーンシンボルです。

グリーンリボン


世界的な移植医療のシンボルで、移植医療を通して、臓器を提供してもいいという人と移植を受けたい人が結ばれ、よりたくさんのいのちが救われる社会の実現に向けた、『移植医療』の“理解促進”、“普及”、及び“啓発”につながる取り組みの総称です。

パープルリボン


女性への暴力の根絶や、すい臓がんの啓発をはじめ、社会や 医療の各分野で用いられるアウェアネス・リボンです。

オレンジリボン


​子ども虐待防止運動のシンボル。子どもたちの今、そして未来が、 太陽のように明るく暖かくあるようにとの思いが込められています。

レインボーリボン


平和やSOGIコミュニティを象徴する旗として世界共通に使 われる6色のレインボーカラーを、多様性を認めるシンボル としたアウェアネス・リボンです。

イエローリボン


人々の意識を変え、まちを変え、障害のある人もない人も共に暮らし、すべての人が参加できる社会をみんなでつくっていく取り組みのシンボルです。

ゴールドリボン


小児がんに対する理解や支援を呼びかけるときに使われる 世界共通のシンボルです。

ティールアンドホワイトリボン


子宮頸がんについて正しい知識を普及啓発する活動の世界 的なシンボルです。

マゼンタリボン


摂食障害の理解とケアが、医療、行政、教育、福祉、企業、地域社会全体にくまなく広がることを目的としています。



参考文献にもありますが、東京都文京区では毎年カラーリボンフェスタを開催しており、アウェアネス・リボンの運動は自治体も積極的に参加している様子が見受けられます。

(今年度のカラーリボンフェスタは終了しました。)


また、毎年11月は児童虐待防止推進月間となっており、現在オレンジリボン運動の真っ只中です。さらに毎年11月12日から11月25日の2週間は、女性に対する暴力をなくす運動としてパープルリボンの啓発も推進されています。


オレンジリボンやパープルリボンについては、性暴力の根絶も含まれていることから、決して他人事でなく自分事化して捉えていきたいですね。


私たち1人1人にもできることがきっとあるはずです。その一歩はまず知ることからなのではと思います。これらの活動がいつか実を結び、それぞれの思いが叶う社会の実現を祈っています。



カバー画像:Designed by Freepik


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